気になる。

日常の中にある “小さな違和感” を記録しています。 怖いかどうかは、読んだあなたが決めてください。

第十話:届かないUber Eats

深夜一時すぎ。
小腹が空いて、なんとなくマックを頼んだ。

この時間帯は混むはずもない。
配達予定時間にも余裕があったし、玄関の前で待っていればすぐに受け取れる…
そんな気持ちで、軽い気分だった。

でも、予定時刻を過ぎても来ない。
通知は「近くまで来ています」。
GPSは、まるで家の前にいるように表示されていた。

玄関を開けて外をのぞいた。
誰もいない。
静まり返った住宅街の中に、偶然通り抜ける車の音すらない。

スマホを見ると、配達員はずっと“到着しました”の場所から動かない。
チャットを送っても既読がつかない。

深夜の冷たい空気のせいか、なんとなく胸の奥だけがざわついていた。
「こんなこと、あるんだっけ…?」

五分、十分。
時間だけが流れていった。